価値観の多様化により、正社員としてひとつの企業に長く勤めるだけではなく、転職や復業などさまざまなキャリアの選択肢が増えました。キャリアが多様化したことで、自らキャリアを形成する姿勢が重要視されています。

そのような中で、今注目されているのが「キャリアコンサルタント」です。キャリアコンサルタントの資格を取得すると、自身のキャリア形成に役立つだけではなく、キャリアに悩む人を手助けするための知識も身につきます。

この記事では、キャリアコンサルタントに合格し、登録するまでの手順を解説します。登録時に必要なものや注意点まで網羅しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修:勝田健氏
スタートアップ企業に特化した転職エージェントに従事。大手VCと連携し、累計約100名のCxOポジションに紹介実績あり。転職エージェント歴22年。スタートアップ業界の豊富な人脈(VC・起業家・CxO)と知見が強み。個人の「WILL」をベースとしたキャリア支援実績は累計2000名以上。スタートアップ企業の採用支援経験を活かし、自らも複業(結婚相談所・採用コンサルティング・新規事業起ち上げ支援)を実践。幅広い業界・サービスのビジネスモデルを熟知。

キャリアコンサルタントとは

キャリアコンサルタントとは、職業選択や能力の開発を援助し、キャリアに関するコンサルティングをおこなう専門家です。2016年にキャリアコンサルタントの資格は国家資格となりました。

学科試験と実技試験の両方に合格し、キャリアコンサルタント名簿に登録することでキャリアコンサルタントを名乗れます。では、実際キャリアコンサルタントはどのような仕事をして、どのくらいの取得者がいるのか見ていきましょう。

キャリアコンサルタントの仕事内容

キャリアコンサルタントの仕事は、相談者の希望するキャリアを実現するための支援です。キャリアコンサルティングでは「労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うこと」と定義されています。

キャリアコンサルティングを通して、相談者に自分の適性や能力に気付きやすくなるよう促すのが、キャリアコンサルタントの役目です。キャリアコンサルタントが活躍する場として、以下のような場が挙げられます。

  • 企業の人事・教育関連部門
  • 大学のキャリアセンター
  • 公的就業支援機関
  • 人材紹介・人材派遣会社
  • フリーでの活動

例えば企業に所属して働く場合、従業員の適性や能力を見極め、どのようなプランでキャリアを築いていけばよいのか選択できるよう助言するのが仕事です。学校で働く場合であれば、社会経験がない学生への就職支援や、進路相談が中心になります。

キャリアコンサルタントの登録者の推移

厚生労働省の「キャリア・コンサルタント養成計画」では、2024年度末までに10万人のキャリアコンサルタントを輩出することを目標としています。

現在、キャリアコンサルタントの数は年々増加し、2022年6月末では国家試験にキャリアコンサルタントとして6万人以上が活動中です。

2020年6月末52,926人
2021年6月末60,932人
2022年6月末62,189人
引用:最新情報|国家資格キャリアコンサルタントWebサイト 登録センター

キャリアコンサルタントに登録する方法

キャリアコンサルタントに登録する方法

キャリアコンサルタント試験に合格した人が、キャリアコンサルタントを名乗るためには、キャリアコンサルタント名簿への登録が必要です。

登録に必要な要件

キャリアコンサルタントの登録には、以下いずれかの要件を満たす必要があります。

  • 厚生労働大臣が指定した登録試験機関が実施するキャリアコンサルタント試験(2016年4月以降に実施した試験)に合格した方
  • 技能検定キャリアコンサルティング職種の1級又は2級に合格した方

一方で、要件を満たしていても、以下のいずれかに該当する方は登録できません。

  • 精神の機能の障害によりキャリアコンサルタントの業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
  • 職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号。以下「法」という。)又は法に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
  • 法又は法に基づく命令以外の法令に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
  • 法第30条の22第2項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から2年を経過しない者

引用:国家資格キャリアコンサルタントWebサイト 登録センター

また、2016年3月31日までに発行された経過措置の合格証明書でも登録できません。資格失効後の再度の新規登録も同様です。一部合格の証明書(学科又は実技)も無効なので注意しましょう。

キャリアコンサルタントの登録に必要なもの

キャリアコンサルタントの資格を登録するには、いくつかの書類が必要です。書類をすべてを同封し、簡易書留で登録センター宛に郵送します。

登録申請書

キャリアコンサルタントの登録申請書はホームページよりダウンロードが可能です。申請番号や合格番号など間違えないよう気をつけましょう。登録申請書に未記入部分があると、書類不備となり審査期間が延長します。

住民票

キャリアコンサルタントの登録には住民票が必要です。住民票は過去3か月以内に取得したもので、コピーや改製原住民票(住民票を作り替えるときの前の住民票)は不可になります。

個人番号(マイナンバー)の記載があるものも受理してもらえないため、省略したものを準備しましょう。

合格証明証の写し

合格証明証の写しを準備する際に気をつけなければならないのは、合格証明書の氏名が現在の氏名と異なっている場合です。同一人物であることを証する書類として、戸籍抄本または、戸籍謄本のいずれか一通を郵送しなければならないことを頭に入れておきましょう。

登録免許税・登録手数料

キャリアコンサルタントの登録には、登録免許税と登録手数料が発生します。登録免許税は9,000 円かかり、郵便局で購入した9,000円分の収入印紙を上記の登録申請書の所定欄に必ず貼付しなければなりません。収入印紙が貼付されていない場合、登録申請書とは扱われなくなります。

登録手数料は8,000円(非課税)で、指定の振込先の振込控の貼付が必要です。忘れないように対応しましょう。

登録申請補足書類

Web申請では、キャリアコンサルタント登録申請補足書類が必要となります。記載するのは主に以下の内容です。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 電話番号
  • メール
  • 登録証の送付先

希望者は登録する際に旧姓を併記できます。また外国籍の方のみ、氏名に「通称名」を併記するのも可能です。希望に沿って必要な項目を入力しましょう。

キャリアコンサルタントに登録するまでの4つのステップ

キャリアコンサルタントに登録するまでの4つのステップ

試験に合格した後、キャリアコンサルタントを名乗るためには、キャリアコンサルタント名簿への登録が必要です。ここではキャリアコンサルタントに「新規登録申請」をするまでのステップを紹介します。

SETP1:Webのマイページから登録申請をする

キャリアコンサルタントの登録は、厚生労働大臣が指定登録機関として指定したキャリアコンサルタント登録センターでおこないます。

まずWebのマイページにて登録申請をしましょう。登録申請をするには、キャリアコンサルタント試験の学科及び実技両方の合格が必要です。キャリアコンサルタント登録申請書一式が揃ったら、登録センターへ郵送しましょう。

SETP2:登録センターで審査を受け書類が受理される

登録センターに申請書類が到着され次第審査をおこなって、メールにて結果が案内されます。審査にかかる時間は時期や状況、申請書類の量によって延びる場合もありますが約4週間程度要します。

審査を受けて通れば書類の受理が完了し、審査完了日が登録証の登録年月日です。

SETP3:登録手数料を支払う

審査完了の通知メールが届いたら登録手数料の支払いに移ります。マイページにログインし、登録手数料支払いのページに進んだ後に決済方法を選べます。登録手数料の支払いは以下の決済方法が可能です。

  • クレジットカード決済(VisaかMaster)
  • コンビニペーパーレス決済

クレジットカード決済を選択した場合、カード番号を入力して決済を実行します。支払手続き後に、登録証発送に関する メールが届けば完了です。

コンビニペーパーレス決済を選択した場合は、支払いコンビニを選んで申し込むと、指定したコンビニで使用できる払込番号がメールで届きます。払込票番号をコンビニで支払い、登録証発送に関するメールが届けば支払われたことになります。

SETP4:登録証が交付される

登録手数料が支払われて入金が確認できると、登録証が発行されます。交付までにかかる時間はおよそ4週間です。​​簡易書留にて登録証が届いた後、登録証の名前と生年月日に間違いがないか確認しましょう。不備がなければ無事、キャリアコンサルタントへの登録が完了です。

キャリアコンサルタントの登録時の注意点

キャリアコンサルタントを登録する際、書類の手続きが多いためいくつか注意点があります。今回はキャリアコンサルタントに登録する際に、特に気をつけなければならない点を3つ紹介します。

住民票はマイナンバーの記載がないものを用意する

キャリアコンサルタントの登録で住民票が必要になりますが、マイナンバーの記載がないものを準備しなくてはなりません。

なぜなら、マイナンバーは個人の所得や年金・税金の記録など、重要な個人情報と紐づいているからです。マイナンバーが記載されていると、世帯主全員の氏名や現住所、世帯主との続柄などの情報を閲覧できてしまいます。

個人情報は厳重に取り扱わなくてはいけません。住民票を取得するとき、不備があると再び取得しに行かなければならないため「とりあえずすべて記載しておこう」と考える人もいるはずです。

「マイナンバーの記載はなくてもいい」ではなく、「記載してはいけない」と心がけておきましょう。

書類の郵送は「簡易書留」で行う

キャリアコンサルタントの登録で必要な書類を郵送するとき、簡易書留で送らなくてはなりません。「書留」には「一般書留」「現金書留」「簡易書留」の3種類があります。

簡易書留は引き受けた時間と配達状況を記録してくれる郵便です。契約書類や5万円までの商品券、小切手、銀行のキャッシュカードなどを送る際に利用されます。簡易書留は以下のようなメリットがあります。

  • 配達状況の追跡サービスが利用できる
  • 休日でも配達される
  • 発送証明・配達証明が得られる
  • 手渡しのため郵送事故の可能性がほとんどない

簡易書留は一般書留と比較して料金が割安です。万が一の場合の賠償金額は、原則として5万円までの実損額になります。

「登録免許税」と「登録手数料」の違いを理解する

キャリアコンサルタントの登録の際には「登録免許税」と「登録手数料」の両方を払わなければなりません。支払いの際には、それぞれの違いについて理解する必要があります。

登録免許税は不動産や船舶、航空機、会社、人の資格などについての登記をする際に課税されます。登録手数料とは、資格の登録手続きをする際に支払う手数料です。それぞれ額が異なるので支払いの際は注意しましょう。

【Q&A】キャリアコンサルタントの登録時によくある質問

【Q&A】キャリアコンサルタントの登録時によくある質問

実際にキャリアコンサルタントの登録をおこなうと疑問点も出てくるでしょう。ここでは、キャリアコンサルタントの登録時、よく質問項目として挙げられる内容を抜粋しました。キャリアコンサルタントの手続きをおこなう際に参考にしてみてください。

キャリアコンサルタントの登録に期限はありますか?

国家資格キャリアコンサルタント試験で合格者に登録の期限はありません。一方でキャリアコンサルタント試験および、技能検定試験に合格してから5年経過すると、登録前に講習を受講する必要があります。

経過措置対象者は、2021年3月末までに登録手続きをおこなうことでキャリアコンサルタントと名乗れます。しかし、この日をすぎると、再度国家試験に合格しなければ登録できません。

間違って申請書を普通郵便で送りましたが問題ないですか?

私書箱は普通郵便でも受け取りが可能です。到着後、審査完了までに3週間ほどかかるため、審査結果の連絡を待つ必要があります。1か月経っても登録センターから連絡がなく、マイページの審査実施状況も変わらない場合、登録センターまで問い合わせましょう。

登録の審査状況を知りたい場合どうしたらいいですか?

登録の審査状況を確認するには、キャリアコンサルタントWebサイト登録センターのマイページにログインしましょう。マイページの登録証情報で随時確認できます。

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まとめ

キャリアコンサルタントと名乗るためには多くの手続きが必要です。住民票はマイナンバーの記載がないものを準備したり、簡易書留で郵送したりするといった注意点があるので、気をつけましょう。

キャリアコンサルタントの資格を生かす場は本業だけではなく、副業に生かす人も増えています。キャリア支援に興味がある人はさまざまな選択肢から可能性を見つけ、「誰のキャリア伴走者になりたいのか」を考えて資格を生かしましょう。

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