自治体での複業で、転職せずに市場価値を上げることに成功!

今回インタビューしたのは、これまでの活動の経験から自身の強みを見出し、ライフシフトラボ受講中に見事「地域活性化アドバイザー」として複業をスタートさせた川和一隆さん。ライフシフトラボの受講がどのように複業獲得に活かされたのでしょうか。受講のきっかけから受講中のプログラムについて、複業の採用面接の様子など様々なお話を伺いました。

いまのご職業について教えてください。

出版業界にある会社にて財務の仕事を担当しています。入社後は営業、制作、総務、経営管理など様々な部署を経験しました。自分が置かれた環境でスキルや価値を高めることを心がけて、常に全力を尽くしてきました。キャリアを振り返ると、様々な経験をすることができてラッキーだと感じています。仕事以外にも、地域活動に力を入れており、仲間と一緒に自治会を立ち上げるなど、様々な活動に携わってきました。

地域活動に参加されるきっかけは何だったのでしょうか?

東日本大震災が大きなきっかけですね。震災のあった当時、私は総務部に所属していたので、社員の安否確認や対応に追われ、家には生まれたばかりの次女がいるにも関わらず帰宅することができませんでした。そのことをとても申し訳なく感じたのと同時に「自分の家族を守るためにはどうしたらいいのか?」と考えるようになりました。私と同じように仕事をしていて家族のもとにすぐに駆けつけられない人も多くいるでしょう。自分の家族だけでなく、同じような状況の方の家族も守るには、「地域」で見守る体制を作るしかないと考えました。その後、地元の仲間たちと一緒になって、地域活動にのめり込んでいきました。

複業を考え始めた理由を教えてください。

新型コロナウイルスの蔓延により、世の中の価値観や常識が大きく変わりましたよね。そんな中で家族を養っていけるのか、この市場の中で生き残っていけるのかという漠然とした不安を感じたんです。ただ一方で、約20年前のIT革命のことを思い出し「このピンチはチャンスでもあるのでは?」と思い、自分の中の野心がふつふつと湧いてきました。それがきっかけで、この不確実な時代を生き抜くための術として、ゼロイチの構想力を身に付けるべく、MBA(経営学修士)を2年間勉強し取得しました。取得した学位や資格、そしてこれまでの経験を活かし、さらなる社会貢献に挑戦するにはどうすれば良いのか?50歳以降のこれからの人生について真剣に考えはじめました。

ライフシフトラボはどこで知っていただいたのでしょうか?

インターネットで検索していた時にたまたまライフシフトラボのセミナーがあることを知り、参加したことがきっかけです。最初は「ちょっと話を聞いてみるか」くらいの軽い気持ちでした。セミナーに参加した時は、他の資格の勉強なども始めていたところで、時間や気持ちに余裕がなく難しいのかな?と感じたのですが、個別でお話を聞いた時に、トレーナーさんがとても魅力的な方で、受講の決心ができました。

受講前に課題に感じていたことを教えてください。

自分自身にどれだけの価値やどんな強みがあるのかが漠然としていたため、それを明確に知りたいと考えていました。コロナ禍によりますます不確実な時代になる中、最初は転職や起業も選択肢の一つであるのではないかと考えていました。しかし、やはり家族がいる私にとってはリスクが高いと感じていました。ですが、複業にターゲットを絞ることで、リスクを最小限に抑えつつ、本業も続けながら自分の市場価値を上げることができると知ったんです。今回の受講では、複業のスタートを目標に掲げて取り組むことに決めました。

プログラムを進めていく中でとくに印象的だった場面はありますか?

トレーナーさんの「最初のドミノを倒しにいきましょう!」という言葉がとても印象に残っています。というのも、自分自身が50代で、家族を養っていかなければいけないというプレッシャーがある中で、なかなかはじめの一歩を踏み出せなかったんです。トレーナーさんはそんな私を力強い言葉で鼓舞してくださり、とても感謝しています。

どのようにして複業の武器を見つけたのでしょうか。

自分の強みと弱みをとことん知るためのキャリアの棚卸しと、それをアピールするためのポートフォリオの作成です。自分自身でキャリアの棚卸しをした経験はありましたが、実際に複業へのエントリーが念頭にあると、自分をどうやってアピールしたらいいか分からずとても悩みました。そんな時もトレーナーさんが、私のMBAを取得した経験とデジタルスキルの勉強をしていたことを見出し、「川和さんの強みは経営戦略とWEBディレクションができる、二刀流なところですよ!」と言ってくださり、ものすごく腹落ちしました。その言葉が私の複業の方向性を示してくださり、とても心強かったですね。

実際にどんな複業にエントリーされましたか?

最初のころはトレーナーさんが私の強みを活かせそうな案件を選んでくださっていました。特に、これまで街づくりや地方創生に力を入れて携わってきたので、それに近い案件が多かったです。実際にエントリーした案件の中で、東京都稲城市の地域活性化アドバイザーとしての複業が決まりました!

おめでとうございます!どんなお仕事内容なのですか?

稲城市の観光地だけではなく、それを拠点として観光客を市内に呼び込み、自治体全体での活性化を目指すためのアドバイザーとして、半年間オンラインを中心に現地での活動を織り交ぜながら取り組んでいく予定です。まだまだこれから始まる段階なのですが、今は自治体のレポートをチェックしたり、参考になる他の自治体の情報を集めたり、実際に現場視察に行くなど、現状分析や勉強を進めているところです。

複業の選考に進む上で、ライフシフトラボの受講のどんなことが役立ちましたか。

選考は書類選考と面接が1回ありました。面接前はとても不安だったのですが、トレーナーさんからの豊富なアドバイスがあったので、当日は自信を持って望むことができました。

最初に伝えていただいたのは、応募要項をよくよく研究することでした。これまで受講中に見出した自分の強みは、応募要項のどの部分に当てはまるか、そしてそれを他の人よりも優れていることをPRするための方法を教えてくださいました。

また、複業という働き方自体の歴史が浅いため、採用する側もどんなことをお願いしたいかが明確に定まっていないことが多い。だからこそ、こちらから自分の実績とそれを踏まえた上での提案を、”伴走型”の要素を持ち、上から目線のアドバイスではなく、「一緒に進めていきましょう」という姿勢で伝えることが大切だと教えていただきました。

実際にトレーナーさんからのアドバイスを踏まえて、地域活動に自分自身が積極的に現場に入って行ってきたことを、事例を踏まえてアピールしました。私の地元には大きな大学があり、その学生を巻き込んでマンション内にサークルを作ったり、お祭りを一緒に盛り上げたりした経験があり、大学や若い力を巻き込むことが地域活性化に繋がるという確信がありました。今回、応募させていただいた自治体にも、地域資源のひとつとなる大学があり、そこに目をつけ、数ある解決策のひとつとしてその大学を活用することを提案させていただきました。その時に、面接官の方が頷いてくださっているのが見えて、心の中でほっと安心しました!

実際にライフシフトラボを受講して感じたことはありますか?

新しい挑戦がしたくても、50歳という年齢をネックに感じていた私にとって、複業という選択肢を知ることができたのがとてもよかったと感じています。さらに複業が本業にもプラスになると実感することができました。ひとつの組織に長期間いると、どうしても視野が狭く、同質性が高くなってしまいますよね。複業をして新しい世界を知ることにより、本業にも新しい風を吹かせることができると思います。結果、お世話になっている会社にも、そして自分自身にも大いにプラスになるのではないかと感じています。

今後のキャリアにおける目標があれば教えてください!

これまで約10年間自分の地元の街づくりに携わってきましたし、今回ご縁があって複業でも地域活性化アドバイザーとして活動します。この経験を活かし、これからも地方創生に携わり、地域から日本を元気にするお手伝いをしていきたいと考えています。

最後に、ライフシフトラボをどんな人に勧めたいですか?

私と同じミドルシニア世代の方にはぜひお勧めしたいです。私は、最初は複業という選択肢があることすら知りませんでしたが、ライフシフトラボで複業に挑戦し新たなキャリアをスタートすることができました。実際に挑戦してみたからこそ、人は年齢ではなく、やる気や目標があれば可能性が無限に広がっていくと感じることができました。だからこそ「もう俺なんか年齢的にダメだ・・・」と落ち込んでいる方にも、ライフシフトラボで複業という選択肢もあることを知っていただければ、新たな可能性が広がるのではないかなと思います。