40代で転職しようにも、「みじめな結果になってしまうのではないか」「40代で転職するのはみじめだ」と、みじめなイメージを抱いていてしまう人も多いのではないでしょうか。

実際、40代から転職しようとしても、「書類さえ通らない」「何社受けても内定がとれない」「収入を下げるしかない」など難航するケースは珍しくありません。

転職活動が長期化すると自分に自信がなくなり、みじめな気分に襲われてしまいます。

厚生労働省の調査によると、40代で転職する人(転職入職者)の割合は全体の5%と低い水準にとどまり、20代、30代ほど活発な市場ではありません。

みじめな思いをせずに転職活動を進めるのであれば、40代の転職そのものを正しく理解し、心構えをしておくことが大切になります。

この記事では、40代の転職をみじめなものにしないために、以下を紹介します。

  • 40代の転職市場の現実
  • 40代で転職するメリット・デメリット
  • 40代の転職活動がみじめになりやすい人の特徴
  • 40代の転職に関するQ&A
この記事の監修:勝田健氏
スタートアップ企業に特化した転職エージェントに従事。大手VCと連携し、累計約100名のCxOポジションに紹介実績あり。転職エージェント歴22年。スタートアップ業界の豊富な人脈(VC・起業家・CxO)と知見が強み。個人の「WILL」をベースとしたキャリア支援実績は累計2000名以上。スタートアップ企業の採用支援経験を活かし、自らも複業(結婚相談所・採用コンサルティング・新規事業起ち上げ支援)を実践。幅広い業界・サービスのビジネスモデルを熟知。

記事の目次

40代で転職はみじめなのか!?現実を解説

40代で転職はみじめなのか!?現実を解説

なぜ、40代での転職はみじめなのでしょうか?

ここでは40代で転職する人の割合や求人数の状況を見ながら、40代の転職市場の現実を解説していきます。

40代で転職する人の割合は少ない

40代で転職する人の割合は多くありません。

厚生労働省の令和3年上半期雇用動向調査結果「転職入職者の状況」によると、40代の転職入職率は平均で男性が3.0%、女性が4.8%となっています。入職率とは、「全労働者に対する新たに就業した労働者の割合」(Active and Company 入職率 より)で、転職希望でない人も含まれますが、大まかな傾向を把握できます。

参考:令和3年上半期雇用動向調査結果「転職入職者の状況」

40代を見ると、20代、30代よりも低い数値となっているのがわかります。

この結果から、 40代で転職した人の割合は低いと言えるのです。

40代向けの求人は少ない現状にある

40代の転職では、求人そのものが少ない状況です。

企業が人材を募集する場合、「長期的なキャリア育成のため35歳以下の応募」と年齢制限をかけることがあります。

そのため、40代も応募できる求人は少なくなってしまうのです。

厚生労働省の従業員を雇う場合のルールと支援策によって、人材の募集や採用における年齢制限が禁止されていますが、一定の条件を満たせば企業の意向で制限を付けられます。

そして40代でも採用される求人は管理職であることが多く、そもそものポジション数が少なくなります。

スタッフレベルであればスキルの高さよりも吸収力や柔軟性があり、将来の成長性が見込める20代、30代の人材を採用するでしょう。

募集されるポジションが少なくなれば競争率が高くなり、なかなか内定を得られずに転職活動が長期化してしまいます。

思っていたように転職活動がうまくいかず、精神的に追い込まれることで自信を失くし、「自分はみじめだ」と思うようになってしまうのです。

40代はまだキャリアの半ば

「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」(東洋経済新報社)で人生100年時代が提唱されたように、長寿化によって多くの人が100歳を超えて生きるようになる時代が来ると予想されます。

厚生労働省による「高齢者雇用の促進」は人生100年時代に向けた対応のひとつです。

実際に、2025年には現在経過措置中の60歳から65歳への定年引き上げが義務化されることが決定しています。

参考:高齢者雇用安定法

さらに2021年4月に改正された「高年齢者雇用安定法」では、70歳までの定年引き上げや雇用継続制度などが企業の努力義務として設定されました。

人生が100年以上になり、定年70歳の時代を迎えれば、40代はまだキャリアの半ばだと言えます。

40代の転職は厳しいと言われますが、必ずしもみじめではありません。

70歳までのキャリアプランを見据えて、転職を有意義なものにしましょう。

 40代の転職が「みじめ」「悲惨」と言われる理由

不採用になることが多いから

転職市場が売り手優位であったとしても、年齢制限が明示されていない職務について、企業は多くの場合、より若い応募者を優先させる傾向があります。

そのため40代という年齢になると、20代や30代のときのようなポテンシャルを見込まれての採用の可能性はほぼなくなってしまうのです。応募者が企業が求める特異なキャリアや資格、経験を有していない限り、書類選考をパスする可能性は低いでしょう。

さらに面接官や実際に働く職場の上司が応募者より年下であると「年長者を指導するのは難しい」というイメージを持っていた場合は、スキルを問う前に選考過程から落とされる可能性があります。

このことから40代の転職は「みじめ」、「悲惨」といわれることがあるのです。

家族の理解を得られないから

40代の多くの働く人たちは、家族を持っているでしょう。そして40代ともなると子どもたちは、おそらく中学や高校、大学へ進学し、子育てで最もお金がかかる年齢を迎えているのではないでしょうか。

40代の働く人たちは子どもたちを育てる役割を担っており、家計を支える役割があることから、経済的な不安定さを招く転職の決断は、家族の理解を得られない可能性が高いのです。

転職は個人だけの問題ではなく家族全体に影響を及ぼすため、自分だけの判断で転職の決定を下すのは困難です。そのため、家族との共有と話し合いを通じて決定をすることが必要となるわけですが、理解を得るのは簡単ではないでしょう。

転職のスタートラインに立つことさえできない、という点が40代の転職を「みじめ」、「悲惨」と感じさせる要因といえます。

新しい環境に馴染まないといけないから

40代という年齢層は転職時に「新たな状況に適応できない」、「共同作業が困難そう」といったネガティブなイメージを持たれることがあります。

求職者のなかにも、新しい環境への適応が困難だと感じる40代は多く、年下の上司や同僚と良好な関係を築くのが難しい場合もあるでしょう。

転職そのものが困難なだけでなく、転職後に新たな立場を見つけられずに、不快な経験をしたり、採用のミスマッチを感じたりして早期退職につながる可能性もあります。

働いた経験やスキルがあるだけに、新人のように新たな環境へ馴染む努力が必要という点が、40代の転職は「みじめ」、「悲惨」と言われる原因のひとつといえるでしょう。

 40代の転職が「みじめ」「悲惨」と言われる理由

不採用になることが多いから

転職市場が売り手優位であったとしても、年齢制限が明示されていない職務について、企業は多くの場合、より若い応募者を優先させる傾向があります。

そのため40代という年齢になると、20代や30代のときのようなポテンシャルを見込まれての採用の可能性はほぼなくなってしまうのです。応募者が企業が求める特異なキャリアや資格、経験を有していない限り、書類選考をパスする可能性は低いでしょう。

さらに面接官や実際に働く職場の上司が応募者より年下であると「年長者を指導するのは難しい」というイメージを持っていた場合は、スキルを問う前に選考過程から落とされる可能性があります。

このことから40代の転職は「みじめ」、「悲惨」といわれることがあるのです。

家族の理解を得られないから

40代の多くの働く人たちは、家族を持っているでしょう。そして40代ともなると子どもたちは、おそらく中学や高校、大学へ進学し、子育てで最もお金がかかる年齢を迎えているのではないでしょうか。

40代の働く人たちは子どもたちを育てる役割を担っており、家計を支える役割があることから、経済的な不安定さを招く転職の決断は、家族の理解を得られない可能性が高いのです。

転職は個人だけの問題ではなく家族全体に影響を及ぼすため、自分だけの判断で転職の決定を下すのは困難です。そのため、家族との共有と話し合いを通じて決定をすることが必要となるわけですが、理解を得るのは簡単ではないでしょう。

転職のスタートラインに立つことさえできない、という点が40代の転職を「みじめ」、「悲惨」と感じさせる要因といえます。

新しい環境に馴染まないといけないから

40代という年齢層は転職時に「新たな状況に適応できない」、「共同作業が困難そう」といったネガティブなイメージを持たれることがあります。

求職者のなかにも、新しい環境への適応が困難だと感じる40代は多く、年下の上司や同僚と良好な関係を築くのが難しい場合もあるでしょう。

転職そのものが困難なだけでなく、転職後に新たな立場を見つけられずに、不快な経験をしたり、採用のミスマッチを感じたりして早期退職につながる可能性もあります。

働いた経験やスキルがあるだけに、新人のように新たな環境へ馴染む努力が必要という点が、40代の転職は「みじめ」、「悲惨」と言われる原因のひとつといえるでしょう。

自身の転職に求める条件が上がってしまうから

40代に達すると結婚して家族を持つ人が多くなるため、転職においても、家族の事情を無視できなくなります。

子育てや高齢者のケアのために勤務地、労働時間、休日、残業時間などを考慮する必要があるからです。

さらに教育費用や住宅ローンの返済などを考慮すると、一定以上の年収が必要であるなど、絶対的な条件を設ける人もいるでしょう。

50代へのキャリアパスを考慮し、正社員の雇用や役職を希望する高い要求も、40代の転職を難しくする要素なのです。

上司が年下になることが多いから

40代で転職する際、転職を成功させたとしても上司が自分より年下、という状況が起こり得ます。働く人のなかには「年齢が上のメンバーは扱いにくい」と感じる人もいることから、書類選考が通りにくくなるのです。さらに40代になるとこれまで年下の部下や後輩と接していた人が多いことから、年下の上司の下では働きにくいと感じる人が少なくありません。実際に働くなかで年下の上司の指示を受けることを「みじめ」、「悲惨」と感じてしまいやすいのです。

採用する側と働く側の年齢への意識が、40代の転職を「みじめ」、「悲惨」と感じさせる原因といえます。

40代で転職する3つのメリット

40代で転職してよかった点を解説します。40代の転職には、どのようなメリットがあるのでしょうか。

厳しい状況を乗り越えるからこそ得られるメリットを解説します。

新たなキャリアを築くきっかけになる

40代で転職を成功させるためには、ポテンシャルが加味される若い世代とは異なり、いままでの具体的な実績をアピールしなければなりません。

そのためには、入念な「キャリアの棚卸し」が必要です。

キャリアの棚卸しでは、「これまで自分がどんな仕事をしてきたか」を洗い出します。

大きな成果やプロジェクトだけでなく日常の業務も振り返り、仕事に対する姿勢や学んだことまで掘り下げていきます。

スキルや経験が整理されることによって、自分の強みや価値観を把握でき、将来のビジョンを明確に描けるようになるのです。

自分と向き合い、過去と未来を再認識することは、豊かな人生へとつながります。

40代での転職が、新たなキャリアを築くきっかけになってよかったと思えるでしょう。

裁量がより大きい仕事ができる

40代が対象となる求人は管理職レベルであることが多いため、より高いポジションを狙って活動するのも1つの方法です。現状で昇進を見込めない場合でも、転職によって経営層に近い立場にキャリアアップできるかもしれません。

転職先の企業で高いポジションに就けると、裁量の大きい仕事ができるようになります。

キャリアが長くなる40代は新鮮に感じる仕事が少なくなり、業務がマンネリ化しがちです。

40代の転職は、裁量権があるポジションへキャリアアップすることで自分の判断や意志を広い範囲に影響を与え、よりダイナミックな仕事ができる環境をもたらしてくれます。

収入アップの可能性がある

40代で転職後に収入がアップしたという人は少なくありません。

厚生労働省の令和2年転職者実態調査の概況によると、40代の転職者で賃金が増加した人は全体の約40%を占めています。

増加3割以上増加1割以上3割未満増加1割未満増加
20代46.4%5.5%24.4%16.5%
30代44.6%7.2%24.6%12.8%
40代40.7%9.6%22.8%8.3%
50代29.6%7.5%13.0%9.1%
参考:令和2年転職者実態調査の概況「転職者の労働条件の変化」

増加の内訳は下記のとおりです。

  • 3割以上が9.6%
  • 1割以上3割未満が22.8%
  • 1割未満が40代平均で8.3%

他の年代に比べて3割以上増加の割合が高いのは、キャリアアップに成功してポジションがあがったことで、収入も大きく伸びたからだと考えられます。

以上から、40代の転職は収入アップの可能性が高いと言えます。

現状よりも収入が増える転職は、「よかった」と多くの人が感じるでしょう。

40代で転職する3つのデメリット

転職によって将来の可能性を広げることもできますが、いままで慣れ親しんだ環境や人間関係を変えるのは、それなりのリスクが伴います。

ここでは、40代で転職するデメリットを解説していきます。

収入などの待遇が上がるとは限らない

転職したからといって必ずしも収入や待遇が上がるとは限りません。

在籍している企業に「終身雇用制度」の名残がある場合は、勤続年数とともに給与やボーナスが自動的に増えていき、市場価値よりも年収が高くなる可能性もあります。

政府が推進する「働き方改革」により、年齢にとらわれずに優秀な人材が活躍できる環境になりました。

希望する年収や待遇のポジションに対して実力が伴わない場合、内定が取れたとしても企業から現状より低い条件を提示されるかもしれません。

転職によって未経験分野にチャレンジする際も、年収や待遇ダウンを覚悟しておきましょう。

学び直し(アンラーニング)の姿勢が求められる

40代の転職では、高レベルのスキルや経験だけでなく、「さらなる高みを目指している」という意気込みもアピールする必要があります。

また、企業が40代の候補者を見る際には、組織や人間関係にスムーズに馴染める柔軟性や、自分の成功体験に執着せず新しいことを吸収しようという謙虚さも注視しています。

つまり、現状に満足せずに新しいスキルや知見を得ようと努力している「学び直し」の姿勢があるかどうかが求められるのです。

求人が少なく、転職活動が難航しやすい

40代の転職では、20代30代に比べて応募できる求人数が少なくなります。

40代では高い専門性やマネジメントスキルが必要な管理職での採用が多くなり、企業の中でも数少ないポジションであることがほとんどです。

役職ではない一般的な社員の募集であれば、柔軟で吸収力があり、長期間企業へ貢献してくれる20代や30代を好んで採用するでしょう。

1つの求人に対して希望者が殺到すると必然的に競争率が高くなり、想定通りに内定を得られずに転職活動が難航しやすくなるのです。

転職活動がみじめになりやすい人の5つの特徴

転職活動がみじめになりやすい人の5つの特徴

転職活動がみじめになりやすい人にはどのような特徴があるのでしょうか。

特徴を知って対応することで、みじめな状況を避けられます。

ここでは転職活動がみじめになりやすい人の5つの特徴を解説します。

未経験の分野への転職を希望している

40代で未経験分野へ転職を希望する場合、その分野のスキルや経験がない状態で採用されるのは難しいと考えられます。

20代や30代にくらべて、40代は長期的なキャリア形成に期待が持てないため、新しい分野にトライしたいという意気込みや熱意だけでは選考を通過できません。

未経験分野にチャレンジするためには、業種や職種が変わっても通用するポータブルスキルを日頃から磨き、選考中にしっかりアピールしていく必要があります。

中途半端な準備のまま未経験分野への転職を希望すると、転職活動が長期化して苦しくなり、みじめな気持ちになってしまうでしょう。

転職回数が多い

転職回数が多いと面接前からマイナスの印象を持たれやすくなります。

参考:リクナビNEXT 年代別の転職回数と採用実態

リクナビNEXTの調査結果によると、転職歴が3回目から40%の採用担当者が気にするようになり、4.5回からは28%という結果でした。

求職者の転職回数が多いと感じられると、下記のような先入観を持たれてしまいます。

  • 入社しても長続きしないのではないか
  • 粘り強くやり抜く忍耐力が足りないのではないか
  • 自分勝手で責任感がないのではないか

面接ではこれらの先入観をポジティブに変換しなければならないため、通過するハードルが高くなります。

自分の経歴を肯定的に捉えられないまま転職活動を続けると、転職回数が多いというマイナスイメージを覆せず選考プロセスを通過できません。

転職活動がみじめになりやすい人は、自己肯定が不足していると考えられます。

柔軟性がない

40代はキャリアの中で多くの成功体験を積み、自分のやり方や固執した考え方を身につけている人もいます。

しかし、そのメソッドが転職先でも同様に通用するとは限りません。

転職先の文化に合わせられる柔軟性がないと、入社後に「仕事が合わない」「人間関係に馴染めない」というミスマッチを起こし、後悔してしまうのです。

柔軟性がないのも、転職活動がみじめになりやすい人の特徴と言えるでしょう。

キャリアプランが不明確

キャリアプランが不明確なまま転職活動をスタートすると、さまざまな求人情報に目移りしてしまい、迷いが出てしまいます。

いつのまにか転職そのものが最終ゴールになったり、転職活動をこなすことが目標になっていたり、本来の目的がすり替わってしまうのです。

プランもビジョンも明確に設定されていない40代の転職活動は失敗に繋がり、みじめな結果を引き寄せてしまいます。

収入アップに誇示しすぎている

現状の年収より下げたくないといって収入アップにこだわると、転職活動はみじめな結果になりやすいです。

年収に固執しすぎるあまり、「本当に自分に合った企業なのか」「スキルや経験を活かせるポジションか」という大切なポイントを見失ってしまいます。

40代の転職では企業の即戦力として早い段階で成果を求められ、キャリアがフィットしない企業へ応募しても内定は取りにくいでしょう。

仮に入社したとしても、「企業文化が合わない」「思っていた仕事と違った」とミスマッチが起きやすくなります。

転職活動がみじめになりやすい人は、収入アップにこだわりすぎて本来目指す目的を見失ってしまうのです。

みじめな転職を避けるための5つのポイント

みじめな転職を避けるためには、何が必要でしょうか。ここから5つのポイントを解説します。

こちらの記事では、40代で転職を成功させる方法を徹底解説しています。合わせてご覧ください。

>>関連記事40代の転職の現実とは?40代で転職を成功させる方法を徹底解説

自分の経験を棚卸しして強みに分解する

40代の転職をみじめなものにしないためには、「キャリアの棚卸し」が重要になります。

40代になると経験が長い分、職務経歴の内容が多くなり、何が強みなのかが伝わりにくくなります。

自分なりの強みを見つけるために、キャリアの棚卸しで下記を明確にしましょう。

  • できること
  • やりたいこと
  • 譲れない価値観
  • 仕事における転機
  • 苦境を乗り越えた方法

客観的に自分を見つめられるようになるため、希望する企業のニーズに合った強みをアピールでき、採用担当者に印象付けることが可能です。

転職サイトなどに登録し、自分の市場価値を知る

40代の転職では、自分の市場価値を把握するのが有効です。

転職サイトなどに登録し、調べてみましょう。

調べ方は2つあります。

  • 転職サイトのスカウト機能を利用して、企業からどのような求人が届くか確認し、自分のスキルや経験がどんなポジションでの可能性があるかを知る。
  • 年収査定できるサービスを展開している転職サイトで、現職の収入が適切かどうかを知る。

客観的な判断を得られるため、転職活動をスムーズに進められます。

転職活動を長期化させてみじめな結果にならないように、自分の市場価値は知っておきましょう。

理想のキャリア像を描きロードマップをつくる

40代で転職を成功させるためには、理想のキャリア像を描き、ロードマップをつくることが大切です。

  • 5年後・10年後にどうなっていたいか
  • 成し遂げたいことは何か
  • どうやって達成するのか

40代は自分のキャリアプランをどう考えているかが重要です。

理想のキャリア像が定まっていれば、目の前の求人情報に惑わされることなく、迷わず転職活動を進められます。

それにより、転職迷子になって何社も落ちまくるというみじめな状況を避けられるのです。

志望する企業についてとことん調べる

転職において企業研究が重要だと分かっていても、転職活動をスタートすると忙しさのあまり怠ってしまう人は少なくありません。

 念入りな企業研究は、他の候補者に差をつける有効な手段です。

40代の転職では、企業がどんなスキルや経験、人物を求めているかを把握し、自分の強みをアピールする必要があります。

入社後にミスマッチが起きてみじめな転職とならないように、志望する企業についてとことん調べましょう。

面接ではカルチャーフィットもアピールする

企業は、候補者が自社の価値観や企業理念などのカルチャーに合うかどうかも確認しています。

とくに40代となると積み重ねてきた成功体験により、自分なりの価値観が凝り固まっている人も少なくありません。

スキルや経験については書類でもアピールできますが、カルチャーフィットという人間的な部分に関しては面接で判断されます。

志望する企業のホームページや転職サイトの口コミなどを事前にチェックし、面接で自分が企業のカルチャーにフィットすることをしっかりアピールしましょう。

転職に頼りすぎない?40代からのキャリア自律の方法

転職に頼りすぎない?40代からのキャリア自律の方法

キャリア自律とは、自分のキャリアを主体的に考え、自らキャリア開発を行うことです。

ここでは、40代が時代の変化に対応するためのキャリア自律について取り組む方法を紹介します。

>>関連記事キャリア自律とは|実現に向けた5ステップから企業事例、メリットまで網羅

複業(副業)をする

今の仕事を続けながら複業(副業)し、キャリアを形成するのも一つの方法です。

複業(副業)がキャリア自律につながる理由は下記のとおりです。

  • 主体的に取り組む必要がある
  • 新しい気づきを得られる
  • 自己変容が促される

自分の力で切り開いていく複業(副業)を追求することで、自分の可能性に気づき、成長させられます。

40代からスタートするのであれば、スキルや経験を活かせる下記のような複業(副業)が考えられます。

  • スキルや経験を活かした業務代行やアドバイザー
  • 専門知識や技術を伝授するインストラクターやセミナー講師
  • 人生経験や体験を世の中へ伝える情報発信者

複業(副業)は誰からの指示でもなく、自分の考えで進めなければなりません。

その取り組みが自ら能力を開発し、働き方の選択肢を増やせるのです。

独立起業する

起業して自分でビジネスを動かすのもキャリア自律への取り組みです。

スキルや経験が豊富な40代だからこそ可能な方法といえるでしょう。

例として下記のような方法があります。

  • 本業と関連する業界や分野で独立する
  • 趣味や好きなことで起業する
  • 未経験だが需要がある事業で起業する

独立して起業することは、主体的に取り組む必要があり、何ごとも自分の責任において意思決定し、進める必要があります。

自分でビジネスを動かせるようになれば、40代以降に変化するライフスタイルに合わせてフレキシブルに働き方を変えられるようになります。

変わりゆく社会でも人生を豊かに過ごすためにも、検討の余地がある方法です。

40歳の転職に関するQ&A

ここでは、40代の転職についての質問に回答していきます。

40代の中途採用は使えないという意見もありますがどうでしょうか?

40代でスキルや経験が評価されて入社してきたので、能力がないとは言えません。

40代の中途採用者が使えないと言われるのは、多くの場合、協調性や柔軟性に欠けることが理由です。

転職先へ入社する際は、新しい職場のカルチャーや人間関係に馴染むためにある程度の努力が必要だと認識しておきましょう。

職場の空気を読み、適切な言動で好印象を与えられれば、培ってきたキャリアを発揮しやすくなります。

40代転職はやめた方がいいと言われています。それでも転職したほうがよいでしょうか?

転職しようという覚悟ができずに迷っている場合は、やめた方がいいでしょう。

40代の転職は厳しさが伴うため、それなりの覚悟と明確な動機が必要になります。

曖昧な気持ちのままで転職活動すると難航しやすくなりますし、転職した後に後悔するかもしれません。

反対に、「転職をして何をしたいのか」「転職によって自分はどうなりたいか」が明確であれば、転職に踏み切ってもいいでしょう。

40代の転職はストレスもすごいと思います。どのように対処すればいいでしょうか?

ストレスの対処には、次の3ステップがおすすめです。

  1. とりあえず休憩する
  2. 自分を讃える
  3. 気分転換する

まず、一旦お休みしましょう。

40代の転職は長引きやすいので、ストレスが溜まった時は休憩するのが1番の対処法です。

そして、頑張った自分を褒めて癒してあげましょう。

最後に、新しい活動へ気持ちを切り替えられるように気分転換をします。

ストレスによる負のスパイラルを避けるために、うまく対処することも大切です。

まとめ

40代の転職は、現状を知って適切に行動することでみじめな状況を避けられます。

厳しい状況ではあるものの、40代はまだキャリアの半ばであり、チャレンジするメリットもあります。

転職活動をみじめなものにしないために、キャリアの棚卸しを入念に行い、理想のキャリア像を描き、志望する企業について抜かりなく研究しましょう。

加えて、転職サイトや転職エージェントを活用して自分の市場価値を知ることも大切です。

スキルや経験を主張するばかりでなく、キャリアに対する前向きな姿勢やカルフャーフィットについてもアピールしなければなりません。

40代だからこそ賢く転職活動し、明るい未来を勝ち取っていきましょう。