「50代になっても仕事ができない」と悩んでいる人の中には、自分のキャリアをどのように伸ばすのかに悩んでいる人や、上司から評価されずに困っている人など、仕事のモチベーションと周りからの評価の乖離に嘆いている人も多いでしょう。

この記事では、50代になっても仕事ができない人の特徴や、仕事ができるようになる6つのスキルアップ手順まで幅広く紹介します。

50代で仕事ができないと悩んでいるみなさんは参考にしてみてください。

この記事の監修:勝田健氏
スタートアップ企業に特化した転職エージェントに従事。大手VCと連携し、累計約100名のCxOポジションに紹介実績あり。転職エージェント歴22年。スタートアップ業界の豊富な人脈(VC・起業家・CxO)と知見が強み。個人の「WILL」をベースとしたキャリア支援実績は累計2000名以上。スタートアップ企業の採用支援経験を活かし、自らも複業(結婚相談所・採用コンサルティング・新規事業起ち上げ支援)を実践。幅広い業界・サービスのビジネスモデルを熟知。

50代仕事できない社員でも将来性がある人の4つの特徴

50代で仕事ができないと悩んでいる人でも、それは会社の環境によるものかもしれません。

社内で活躍できないとしても、絶望する必要はありません。

以下に当てはまったら、社外で活躍できる機会があるかもしれません。

将来性のある人になりたいと思った方も参考にしてください。

前向きに努力できる

キャリアアップをしていく上で「自分は仕事ができない」と認識を、改善しようと前向きな姿勢で努力ができる人は成長につながる可能性を持っています。

成長できない人は、自分で仕事ができないことを認識していない場合や、認識をしていても、努力しても変えられないと諦めてしまう社員です。

「自分は仕事ができない」と認識していれば、「具体的にどの部分で仕事ができていないのか?」を細分化して考えることができます。前向きに努力できる人であれば、改善点を少しずつでも変えていくことができるため、どんどん成長していくことができるはずです。

今の仕事との相性が合っていない

今の仕事との相性が合っていない場合は、仕事ができる人として上司からの評価を得ることは難しいでしょう。自分と相性の合っている仕事であれば、活躍できる場合があります。

例えば、話すことが苦手な社員が営業職で仕事をバリバリこなすことは難しいものです。

営業職は、自信を持って自社の製品やサービスを上手に話し、売り込まなくてはいけません。

しかし、元々話すことが苦手であれば、営業職をこなす努力は並大抵ではありません。

営業職で仕事ができないとしても、事務職でコツコツと素早く作業することができる人もいます。

好奇心や知識欲がある

デジタルスキルを学ぶなど、新たな知識を得る好奇心や欲があれば、キャリアアップにつながる可能性があります。

「自分は仕事ができない」と思いながらも、現状を変えるための行動をせずに働き続ける人は、現状を打破できません。

「現状をどうにかして変えたい」と行動でき、積極的に情報を仕入れられる人にキャリアアップのチャンスがあります。

今の仕事では仕事ができなくても、好奇心や知識欲を活かして副業で活躍して稼ぐことができます。

今の仕事以上に副業で収入を得られることができれば、本業へとシフトチェンジすることもできるでしょう。

「収入を増やしたい」と思っている

今の仕事で培った自分ならではのスキルがあり、さらに行動できる人であれば将来性があります。スキルを活かして、副業に挑戦することもできます。

「Webマーケティングスクール デジプロの調査」は、これから副業を始めたい503人と、実際に副業をしている512人を対象に、副業に関する意識調査を実施しました。

この結果によると「副業を始めたいと思った(始めた)きっかけを教えてください(複数回答可)」との問いに対して、副業を始めたい回答者の87.3%が『収入をさらに増やしたい』と回答しました。次いで43.9%が『本業以外の収入源を確保したい』と答え、26.0%が『働き方の選択肢を増やしたい』と続いています。

引用:【副業に関する意識調査】副業をしている方の8割近くが“未経験”から始めている!副業したい方、現在している方に「副業」について調査!

副業を始める一番の原動力は、「収入を増やしたい」ということがわかりました。

「収入を増やしたい」と思っていても、行動をしなければ何も変えることができないので、思い立ったらすぐに行動しましょう。

50代仕事できない社員の8つの特徴

仕事ができない50代の8つの特徴をご紹介します。自分も当てはまっていると思ったら、すぐに改善するようにしましょう。

①言い訳を探す

仕事ができない人は、何かミスをしたときに、つい言い訳をしてしまいがちです。正当な理由であると思っていても、周りは「言い訳をしている」と捉えることがあります。

例えば、取引先への連絡が遅くなってしまったときに、謝罪の前に「緊急の用事が入りまして、遅れました」と言われても、良い気持ちのする取引先はいないでしょう。

謙虚な気持ちを忘れずに、何かミスをしてしまったらまず素直に謝罪をすることが大切です。

②指示を待ってばかりいる

上司からの仕事の指示をいつも待っている社員は、仕事ができない社員の特徴です。

会社にはさまざまな業務があり、上司がすべての業務を指示することは不可能です。

仕事ができる人は「この業務をしておいた方が、円滑に進むだろう」と、予想を立てて動いています。

指示を待ってばかりいる受け身の姿勢ではなく、積極的に自分から業務を見つけて動きましょう。

③周りに仕事を任せられない

明らかに自分だけでは終わらない業務量の場合や、自分のスキルでは難しい業務の場合でも、誰にも頼らず、仕事を抱え込んでしまう人も多くいます。自分1人で全ての仕事を終わらせることが難しいと思ったのであれば、早い段階で周りの人に協力を求めて、相談しましょう。

1人でこなすことができるタスクなのか、周りに協力を得ながら進めていった方が早く終わる業務内容なのかを、早い段階でしっかりと判断しましょう。

④小さなミスが多い

一度の小さなミスを改善することなく何度も繰り返す社員は、仕事ができません。次から同じミスをしないような改善が、仕事力を上げる必須事項です。

しかし、全く改善していくことができなければ、業務量が増えれば増えるほど小さなミスも多くなり、周りの社員に迷惑をかけてしまいます。

ミスをしてしまったときは、「次はこうしよう」と改善策を練るようにしましょう。

⑤期日を守らない

期日を守らない社員は、仕事ができないと思われるだけではなく、社会人としての信用も失ってしまいます。

職場内だけではなく、取引先に対して期日を守らない場合には、会社の信用問題にも発展します。

期日を守ることは、社会人としてのマナーであり、会社のためにもしっかりするようにしましょう。

⑥マニュアル通りにしかできない

時々刻々と変化する状況に柔軟な対応ができない人は、仕事ができないと見られがちです。

マニュアル通りに業務をすることは大切ですが、業務内容によっては、臨機応変に進めることも大切です。

自分で時間効率のことを考えて、業務を進めている人は、マニュアルに基づきながらも臨機応変に業務を進める2つの方法を使い分けています。

⑦プライドが高すぎる

プライドが高すぎて、周りの意見を受け入れる姿勢がなく、プライドが高すぎて、周りの意見を受け入れる姿勢がない社員もいい仕事はできません。

50代で、これまでのキャリアから自分の実力を過信し、周りの意見を無視してしまいます。

今までの経験はもちろん判断材料にはなりますが、周りの意見にも耳を傾けるなど、謙虚な対応を意識してみましょう。

⑧仕事のやり方にこだわりが強い

「今まで、ずっとこのやり方でやってきた」という固定概念に執着し、新しい仕事のやり方を受け付けない人は仕事ができないと判断されがちです。

新しい仕事のやり方の方が早く業務を終わらせることができるのに、新しい仕事のやり方を習得するのが面倒くさいなど、自分のスタイルを変えようとしないのは問題です。

今までの仕事のやり方よりも実は簡単にできることもあるため、新しいやり方を柔軟に受け入れるようにしましょう。

50代仕事できない社員におすすめの4つの行動

50代で仕事ができないと悩んでいるみなさんにおすすめの4つの行動をご紹介します。

「自分は仕事ができない」と悩んでいる人は参考にしてみてください。

>>関連記事50代で仕事に限界を感じる瞬間5選・絶対に知っておきたい対処法とは?

困難にぶつかったときにすぐにあきらめない

「仕事ができるようになりたい」と思って、行動をしていく中で、必ず難しいことに直面するでしょう。

そのときに、すぐに「もうダメだ」とあきらめないように心がけましょう。ネガティブな姿勢から、生まれるものは何もありません。

せっかく挑戦しても、すぐに困難に負けてしまっては、いつまでも何も変えてはいけないでしょう。「もうダメだ」と思うのではなく「どのようにしたら、解決できるのか?」と前向きに考えるようにしましょう。

一歩一歩、着実に成長していけば、最終的に大きく変わることができるはずです。

ポジティブな面を見るように心がけて、困難に直面したときも「自分ならできる」と自分を信じることが大切です。

>>50代会社員の転職の現実|50代で転職を成功させる6つのポイント

知識不足の分野を勉強し直す

例えば、事務作業でExcelの知識不足により、周りよりも時間がかかってしまう場合には、オンラインサイトなどで学び直すことがおすすめです。

知識を定着化させれば、業務にもすぐに活かすことができ、作業時間の短縮が期待できます。

忙しい毎日かもしれませんが、通勤時間や少し早く起きた早朝の時間などを利用して、勉強の時間を作ってみましょう。

毎日5分でも続けていくことで、仕事の知識は着実に付いてくるはずです。

自分に合った仕事を探して転職をする

自分と相性が合っていない仕事の場合は、自分に合った仕事へ転職しましょう。

転職エージェントに登録して、相談をすることをおすすめします。

転職エージェントでは、キャリアプランの提案や強みを見つけてくれる転職サポートを行ってくれます。

50代での転職成功率は、厚生労働省(平成29年)の調査によると、他の年代よりも低く約5%となりました。

割合としては、かなり低めですが、50代の転職にはメリットがあります。

50代の社会人は、20代の社会人よりも経験年数が長く、他業種への転職の場合でも人脈を活かして、企業の即戦力となり働くことができます。その他にも、今までの経験を強みに転職活動を行うこともできます。

転職エージェントで、今まで作ってきた人脈や経験を伝え、プロの視点から強みを見つけてもらい、転職成功率を上げましょう。

副業を始める

今の職場で働きながら、デジタルスキルを身に着けて副業を始めましょう。転職をしようとしたが、上手くいかなかった方にもおすすめです。

副業で、今の仕事以上に収入を得られるようになれば、会社を辞めて副業を本業にすることもできます。最近では、副業を解禁している会社も増えてきており、副業がやりやすい環境にあります。

クラウドソーシングサイトで、副業初心者でも仕事を受注することが可能です。50代から副業を始めて、60代以降のセカンドキャリアの基盤を築いていくこともできるでしょう。

50代仕事ができない社員からできる社員になる6つのスキルアップ手順

ここでは、50代で仕事ができないと悩んでいるみなさんに向けて、仕事ができる社員になる6つのスキルアップ手順を具体的にご紹介します。

③までの手順は、特に用意も不要なのですぐにはじめてください。

①現状を箇条書きにして改善点をまとめる

仕事ができないと悩んでいるみなさんは、自分の現状を具体的に把握することはできていますか?

まずは、この記事冒頭の「仕事ができない人の特徴」と照らし合わせることで、自身の仕事における弱みを箇条書きにしてみてください。多ければ多いほど、改善点が見つけやすいので、思ったことはとりあえず何でも書くようにすることをおすすめします。

②仕事ができる人のイメージを具体的に考える

現状と改善点を把握した後は、仕事ができる人のイメージを具体的に箇条書きにして考えましょう。「自分もこんな人になりたい」ということもあれば書くことがおすすめです。

例として、具体的には以下が挙げられます。

【仕事ができる人のイメージの例】

  • 仕事を素早く終わらせる
  • 決断力がある
  • ミスをした後のフォローが上手
  • 周りを見ながら動くことができる
  • オンとオフがしっかりとしている
  • 集中力がある

具体的に思い浮かばない場合は、先ほど箇条書きした「仕事ができない現状の自分」と正反対のことを書くと「仕事ができる人」のイメージになるはずです。

例えば、「理解力があまりない」と書いていたのであれば、「理解力がある」と書くと「仕事ができる人」のイメージとなります。

③目標を決める

現状と理想の姿のイメージが具体的に把握できたのであれば、次は目標を決めましょう。

「仕事ができる人」のイメージを一度に全て叶えることはできません。そのため、誰でもできているが自分はできていないことなどの優先するべき所から改善していきましょう。

最優先すべき改善点の中でも、簡単に変えていけそうなことから始めることがおすすめです。

少しずつ自信をつけてから、難易度の高い所の改善をした方が挫折しにくいでしょう。

改善する期間を決めるようにすると、スキルアップのスピードも速くなります。

期間を決めずにいると、メリハリがなく、気づいたら改善しようと努力しなくなってしまうこともあるので、計画的に改善していきましょう。

>>50代の転職で年収はどうなるのか|現状から収入アップの秘訣まで解説

④職場の仕事ができる人を観察する

職場の仕事ができる人を観察しましょう。

例えば、いつも時間がかかっている業務がある場合には、素早く仕事をこなす人を観察するのがおすすめです。

一つひとつの自分の改善点を、仕事ができる人をしっかり観察して、真似することで、スキルアップしていくことができます。

観察してもわからない部分は、聞くことによりさらに、勉強になりスキルアップできるでしょう。

わからないことを恥と思わずに、ひとつずつヒアリングし、改善のPDCAを回していくことが大切です。

⑤SNSを使って、仕事で活躍している人の仕事ぶりを真似る

職場内だけではなく、SNSを使うことによって、仕事の取り組み方やモチベーションを上げることができます。以下のSNSが無料で登録できて、おすすめです。

【おすすめのSNS】

  • LinkedIn(有料プランあり)
  • Twitter
  • Facebook

閲覧するだけではなく、交流もできて人脈作りをすることもできます。能力のある人の仕事ぶりを垣間見ることができ、きっと大きな刺激を受けるはずです。

イメージが湧かない方は、実際に登録して使ってみることがおすすめです。

自分が成長していく上で、良い出会いや尊敬する人と出会えるかもしれません。

⑥タイムマネジメントを身につける

仕事をするときに、任された順番に業務をこなしていませんか?

任された順番ではなく、期日が近い仕事は先にやるなど、タイムマネジメント(時間管理)を行い仕事を進めることがおすすめです。

タイムマネジメントを身につけるポイントとしては、週1回(30分間〜1時間)など定期的に時間を作り、実行している計画が上手くいっているのかを確認しましょう。

上手くいっていない部分は軌道修正ができます。

また、自分がどれくらいで1つの業務を終わらせているのかなど自分の働き方を改善することもできます。

タイムマネジメントを行い、確認を定期的に繰り返すことにより、タイムマネジメントの質を上げていくことができるでしょう。

50代仕事できない社員へおすすめのストレス解消方法

ここでは、おすすめのストレス解消方法を4つご紹介します。

仕事でミスをしてしまったり、嫌なことがあったりしたときに試してみてください。

運動をする

ストレス解消や気分転換などには、運動を取り入れましょう。

アメリカのプリンストン大学の研究で、運動をすることで不安を感じにくくなるという研究結果が出ています。

毎朝の起床時間を少し早めて、朝の散歩を取り入れることで、朝日を浴びると体内でセロトニンも分泌されて、ストレス解消と幸福感を得ることができます。

運動をする時間がない方は、通勤するときにエスカレーターではなく、階段を使うなどちょっとした運動を取り入れることがおすすめです。

睡眠時間をしっかりと取る

睡眠不足だと、自律神経が乱れてイライラしやすくなってしまったり、仕事でのミスが増えたりします。

ストレスを抱えている上に、睡眠不足でさらにイライラしていては、仕事をスムーズに進めることは難しいでしょう。

睡眠時間の確保をしっかりとして、自分の体調を整えましょう。

睡眠時間の確保と共に、睡眠の質も大切です。寝る前にスマホを見ると睡眠の質が下がると言われており、ベッドにスマホは持ち込まないなど工夫することがおすすめです。

映画を見る

映画には色々なジャンルがありますが、仕事が上手くいっていなかったり失敗してしまったりしたときには、サクセスストーリーを見ることがおすすめです。

サクセスストーリーは、最終的には成功をしますが、その過程では全ての物事が順調に上手くいくわけではありません。

上手くいっていないときの主人公の考え方や努力の仕方は、とても勉強になるはずです。心が折れそうなときに、奮い立たせてくれるサクセスストーリーのおすすめの映画は以下が挙げられます。

【おすすめのサクセスストーリー映画】

  • 幸せのちから
  • ショーシャンクの空に
  • ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

主人公の目標に立ち向かう姿勢を、お手本に真似してみてはどうでしょうか?

日帰りの小旅行をする

1日使って、いつもは行かない少し離れた場所へ出かけてみましょう。

海岸や山登りなど自然に触れると、リラックス効果もあり、日々のストレスから解消されます。

小旅行中は仕事のことは一切考えないで、目の前にある自然の綺麗な景色や音に集中して過ごすと、より効果的にストレス解消ができます。

小旅行中にも、仕事のことを考えていると、効果は薄れてしまうので注意してください。

まとめ

今回は、50代で仕事できない社員の特徴、仕事ができるようになるためのスキルアップの手順6つをご紹介しました。

今の仕事で、50代で仕事ができなくても将来性のある人がいることもわかりました。「自分は仕事ができない」と認識することで、「仕事ができる人」になるための行動と努力ができます。

50代で仕事ができないと悩んでいる皆さんは、本記事でご紹介した6つのスキルアップ手順を、早めに行うことがおすすめです。

時には悩むことも大切ですが、少しずつでも良いので行動をして「仕事ができる社員」へと生まれ変わっていきましょう。